デザイナーへの転職活動をするならWEBやPDFでポートフォリオを作ることが多いと思います。それに加えて「紙のポートフォリオも必要なの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
特に未経験で転職する場合だと、ポートフォリオを作ること自体が初めてでよく分からなかったりしますよね。
わたし自身、未経験からデザイナーに転職したときに実際に紙のポートフォリオを作って転職活動で使っていました。この記事では、実際に作った経験をもとに、紙ポートフォリオを作るときの規格・ページ構成・印刷方法等の作り方や注意点をまとめています。
これから紙ポートフォリオを作ろうとしている人の参考になれば嬉しいです!
- 紙ポートフォリオがあった方がいい理由
- 実際に使用した紙ポートフォリオの規格
- 実際に作ったページ構成や内容の紹介

紙のポートフォリオって必要?

結論、必須ではないけれどあると安心だと思っています。理由は以下の通りです!
- たまに紙やPDFのポートフォリオ提出を求めてくる企業があるから
- パソコンに不具合があるときも対応しやすいから
- 熱意や入稿経験を伝えやすいから
理由① たまに紙やPDFのポートフォリオ提出を求めてくる企業があるから
転職活動をしていると、紙やPDFのポートフォリオ提出を求めてくる企業がたまにあります。特に制作会社が多かったような体感でしたが、インハウスデザイナーの求人に応募する場合も全く不要だとは限りません。
いざ応募したい求人があったときにゼロからポートフォリオを作るのは大変なので、事前に用意しておけばスムーズに対応できます。
理由② パソコンに不具合があるときも対応しやすいから
基本的にデザイナーの面接では面接官のPC、あるいは自分のPCでポートフォリオを説明する形になることが多いかと思います。しかし、パソコンや電波に不具合があってポートフォリオが開けない状況も全くないとは言い切れません。
そんなとき、紙のポートフォリオだと機器や電波の調子に左右されることがないので、急にパソコンが使えない状況でも安心です!
ただ、特にWEBデザイナー志望の人の場合はWEBのポートフォリオもあった方が良いでしょう。コーディングに自信がなくてもプラットフォームやノーコードツールで作ることができるので、WEBも用意しておくことをおすすめします!

理由③ 熱意や入稿経験を伝えやすいから
対面面接のときに紙のポートフォリオを持参すると、熱意が伝わりやすいのも実感しました。
画面上で見るのと違い、実際に手に取って見てもらえるのはアピールの場としては大きいです。印刷所で印刷したものであれば入稿の経験があることのアピールにもなりますし、制作物の中に印刷物があるなら実物を一緒に見てもらうこともできます。
特に紙媒体のデザインも手がけたいと思っているのであれば、作っておいて損はないと思います!
紙のポートフォリオの規格
サイズ:A4
サイズはA4がおすすめです。持ち運びやすく、ファイルやバインダーも種類が豊富なので管理しやすいです。
使ったソフト:Illustrator
わたしはAdobe Illustratorで作りました。ひとつのファイル内に見開きページの数だけアートボードを作り、入稿用にイラレデータ+PDFを用意しています。

実際の制作現場で使われているソフトで印刷入稿データの作成に慣れておくという意味でも、IllustratorあるいはInDesignを使うのがおすすめです。
別の記事でおすすめの購入方法を紹介しているので、購入を検討している人は参考にしてください!

製本方法:ファイル
わたしは書籍やパンフレット形式の製本ではなく、無印良品のA4バインダーとリフィルに挟むファイリング形式にしました。

主な理由は、ファイリング形式だと応募先に合わせて作品ページを入れ替えられること、今後作品を増やしたり修正したいときにも対応しやすいことです。
無印良品は店舗が多いので、外出先で急遽新しいリフィルが必要になったときも買い足しやすいかな?と思って選びました。
印刷:キンコーズを利用
印刷はキンコーズを利用しました。キンコーズはオンデマンド印刷サービスの専門店で、全国の主要都市にある店舗へデータを持ち込んで印刷することができます。
A4用紙であればコンビニプリントや家庭用プリンターでも印刷自体はできますが、専門店を使う最大のメリットはコート紙やマットコート紙などの上質な用紙を使えること!普通紙に比べると仕上がりが高品質でプロっぽく見えるので、制作物をきれいに見せたいポートフォリオの印刷にはぴったりかと思います。
キンコーズでは用紙のサンプルを実際に見せてもらえたので、用紙の知識がなくても大丈夫でした!店舗にはスタッフの人もいるので、用紙や入稿形式についてわからない点があれば教えてもらうこともできます。
入稿形式は用意したデータを店頭のパソコンにアップする形だったので、持ち出しができるよう事前にGoogleドライブなどにイラレ・PDFデータをアップする等準備をしておくとスムーズです。
ページ構成と内容
全体の構成
わたしが作ったのは表紙含めて全15ページです。構成はこんな感じにしました。
- P1:プロフィールページ
- P2:目次
- P3以降〜:作品詳細ページ(見開きで1作品)
プロフィールページ
プロフィールページには以下の内容を入れました。
- 自分の写真
- 簡単な経歴
- 使えるソフト
- 自己アピール

採用担当者が最初に目にする可能性が高いページなので、簡潔に分かりやすくまとめておくのがおすすめです。
4年程前に作ったものなので全体的にデザインはあまり良くないです(後述)
あくまで構成の参考程度に…
目次
2ページ目には目次を入れました。


ぱっと見で掲載している制作物が内容も伝わりやすく説明するときにも困らないので、入れておいた方が良いかと思います!
作品詳細ページ
見開きで1作品の構成で、こんな感じにしました。
- 左ページ:作品を大きく+要件の詳細(制作時間、クライアント、制作目的、ターゲット)
- 右ページ:テーマ、こだわった箇所、デザインの意図


WEBサイトの場合は左ページにファーストビューのモックアップ、右ページにサイト全体像をのせてセクションごとに解説する形にしました。
全体ではWEBサイト2点・紙媒体2点・ロゴ1点・バナー1点の計6点を入れていました。WEB媒体と紙媒体の両方を扱いたかったので、バランスよく入れるよう意識しました。自分の受けたい企業や業界に合わせて調整するのがおすすめです!
紙ポートフォリオを作る際の注意点


入稿データ的な注意点に加えて、実際に作ってみて今振り返ると「こうすればよかった」と思う点もあわせて紹介します。
塗り足しをつける
印刷時のズレに対応するため、データには塗り足し(通常3mm)をつけておく必要があります。
塗り足しの目印であるトリムマークはIllustratorのアートボード設定でつけられますが、印刷所で印刷する場合はテンプレートを用意してくれていることもあります。
カラーモードはCMYKで作る
WEBやバナーなどディスプレイで見る媒体はRGBですが、印刷用のデータはCMYKで色を作る必要があります。
特に印刷物の入稿未経験でやってしまいがちなのは、16進数のカラーコード(#FFFFFFなど)やカラーホイールで色を指定してしまうこと!CMYKの場合だと、カラーコードやカラーホイールから色を作ると綺麗な値にならず、印刷した時くすんだ色味になってしまいます。
たとえば黒を作りたい場合は#000000ではなくK100%、黄色を作りたい場合は#FFFF00ではなくY100%など、CMYKの値を調整して色を作るようにしましょう。
画像の解像度は350dpi以上に
印刷データに使う画像の解像度は350dpiを目安にしましょう。解像度が低いと印刷したときに画像がぼやけてしまいます。
解像度が足りない場合は別の画像を使うかPhotoshopなどで引き伸ばす必要がありますが、そうすると仕上がりが変わってしまうこともあります。可能であれば元データをあらかじめ大きめのサイズで用意するのがおすすめです。
背景は白またはシンプルなものがおすすめ
4年前にわたしが作ったものは背景に色を使っていたのですが、今見返すと白にした方が作品が目立つし読みやすいと感じています。
世界観も大切ではありますが、ポートフォリオで一番重要なのは制作物や制作背景を分かりやすく伝えること。背景は極力シンプルで制作物そのものが引き立つデザインにするのがいいかと思います。
構成やデザインはしっかり時間をかけて練る
当時は急遽紙のポートフォリオが必要になったこともあってスピード重視で作ってしまったのですが、もっとしっかり時間をかけて構成やデザインを練ればよかったと感じています。
どの作品をどの順番で見せるか・どう見せるかは採用担当者の印象を左右する大事な部分です。中身だけでなく表紙も「自分のどんな部分をどう伝えたいか」をしっかり考えた上で作ることをおすすめします。
まとめ
今回は紙のポートフォリオの作ったときの作り方や注意点などをまとめました。
実際に転職活動で使ってみて感じたのは、紙ポートフォリオがあると自分主導でアピールできるチャンスが増やせるということです。
WEBポートフォリオだと面接官のPCを指しながら説明する形になりがちですが、紙なら自分で開いて説明したり、面接官に渡して読んでもらうこともできます。印刷物のデザインは実際のサンプルを挟んでおくことで、実物を手に取ってもらいながら「印刷物を手がけるやる気がある」という熱意も一緒に伝えられました。
ぜひ転職活動の武器として作ってみてください!
ポートフォリオ作成するのに本格的なサポートがほしいという人は、スクールを検討するのもおすすめです。別の記事ではおすすめのスクールも紹介しているので、こちらもチェックしてみてください💡






