デザインやイラストの分野で挙げられる資格の代表格のひとつに色彩検定がありますよね。
しかし、色彩検定って実際にはどんな試験?といまいちイメージがつかない人も多いのではないでしょうか。あるいは履歴書に書ける資格としてはあまり意味がない、という噂を耳にしたことがある人もいるんじゃないかと思います。
わたし自身も配色に苦手意識があってずっと気になっていたものの、勉強するやる気が起きなかったり、資格としては意味ないんじゃないかと言い訳したりで、受験を思い立ってから実際に受けるまでに2年かかりました。
今回はいきなり2級から挑戦しましたが、自己採点の結果200点満点中193点だったので、おそらく合格はできているかと思います…!
この記事では、デザイナーのわたしが色彩検定2級を受験した体験談として、勉強法や試験の感想・デザインの仕事には活かせているのか?についてまとめています。気になっている人の参考になれば嬉しいです!
- 色彩検定が気になっている人
- 実際に検定試験を受けた人の感想や体験談を知りたい人
- 配色の苦手意識を克服したい人
色彩検定とは?
色彩検定は文部科学省の後援する公的資格で、1990年の開催から35年以上、累計180万人以上の方が受検しています。色の基礎から、配色技法(色の組み合わせ方)、専門分野における利用など幅広く学習し、感性や経験によらない、理論の土台を身に付けることができます。
色彩検定公式サイトより引用
受験する人が多い2〜3級の主な出題分野は配色のセオリー・光と色の見え方の関係性・インテリア・ファッションなど。2級はさらにメディアデザイン・ユニバーサルデザイン・景観色彩などの内容にも軽く触れています。
合格率は2〜3級・UC級は70%〜80%ほど、1級は40%〜50%ほど。資格試験の中では比較的簡単といえます。得点で見ると200点満点中ボーダーは毎回140点前後なので、だいたい7割正解を取れたら合格圏という感じです。
個人的におもしろく感じたのは、2級の出題範囲の配色技法とイメージ別配色法の部分です。理論的に調和する配色はどのように作れば良いのか、あるイメージを出すための代表的な配色はどのようなパターンなのかといった「配色のヒント」を学ぶことができます!

メディアデザインやファッションやインテリアなどの仕事で色を扱う人だけでなく、趣味で絵や動画を制作する人にとっても楽しく学べて役立ちそうな試験だと感じました!
色彩検定はデザインの仕事に役に立つ?
よく「就職・転職には使えない」と言われがちな色彩検定ですが、少なくとも実務で配色を考える上ではかなり役に立っているかと思います!
色彩についてちゃんと勉強するまでは、「配色はセンス任せのよく分からないもの」という苦手意識がありました。でも実際学んでみて気づいたのは、「配色の大まかな組み立て方には型がある」ということです。
表現したいイメージによって調和あるいは変化を使い分けるという配色の基本となる考え方を知ったことで、色の選び方に迷ったときの手がかりができた感覚があります。

もちろん理論通りだからといって必ず全て上手くいくとは限りませんが、ベースとなる理論を知っているだけで感覚に頼り切ることがなくなり、配色で大きな失敗をしにくくなったように感じました。
そして個人的に一番役立っているのが、試験のために色の調和に特化した表色系であるPCCSの色相環とトーンの図を覚えたため配色を考えやすくなったことです。試験のために手で描けるくらい覚えたことで、配色を考えるときに「この色の補色はこの色」「トーンがビビッド寄りだから今回はアクセントを付けるために2色目はペール系にしよう」といった判断がすぐできるようになりました。
色彩検定の勉強はどうやってした?
色彩検定には公式テキストがあり、試験問題もここから出題されます。
なのでもともとは公式テキストのみで勉強するつもりでしたが、思っていた以上に文章量が多くなかなか読み進められず…。結局はプラスで市販テキスト、問題演習用の過去問を追加購入しました。
さらに、色彩検定対策用として無料でネット上で提供されている練習問題ツールや色名暗記アプリも活用して試験に挑みました。
ここからは有料のもの・無料のもの含め、わたしが実際に使った教材やテキストを紹介していきます!
市販テキスト
いきなり2級から受けるので、3級の内容もカバーされているものを選びました。会話形式で進んでいくので、本を読むのが苦手という人も読みやすいかと思います!

ただ市販テキストは読みやすい反面、省略されている部分があったり、重要なところが強調されすぎて逆に他の部分を見落としたりしたこともあったと感じます。完璧に抑えるなら大まかな内容は市販テキストで理解してから、公式テキストで細かい部分までしっかり読み込むのがおすすめです📚
公式テキスト
市販テキストである程度内容を理解してから公式テキストの読み込みを始めるという流れで、ようやく試験範囲をカバーできた感触がありました。
公式テキストは公式サイトからも購入できますが、4000円未満だと配送料がかかります。なので、テキストだけを買うなら配送料がかからないAmazonで購入するのが少しお得です!
問題演習ツール
とりあえず試験形式の問題を解いてみたい、ということであれば色彩101というサイトが試験対策コンテンツとして無料で練習問題を提供してくれています。アカウント登録などは不要です。
2〜3級の試験範囲それぞれの分野ごとに10問前後の問題が用意されているので、内容がひと通り頭に入ったらまずはここで腕試ししてみるのがおすすめ!
WEB上でチェックを入れて解答する形式なので、外出先でもスマホやPCひとつで気軽に問題演習できるのがうれしいポイントです!
色名暗記ツール
色彩検定で躓くポイントのひとつが色名の暗記です。2級では63色覚える必要があり、テキストだけだと頭に入れるのが大変…。
なので、わたしは色名はirobenというアプリで暗記しました。実際の試験形式に即した4択で答えを選ぶ形式の色名クイズになっているので、移動中や空き時間に気軽に取り組むことができます。
このアプリで何度も問題を解いて頭に入れた結果、色名の単元では満点を獲得!とてもお世話になりました…🙇
こちらもアカウント登録は不要で、2級だけでなく3級や1級の出題範囲にも対応しています。
詳しいアプリの紹介や画面のイメージなどは開発者さんのnoteから読むことができます。アプリのデザインもとってもかわいいので、ぜひチェックしてみてください^^

過去問
色彩検定は公式で過去問題集が販売されているので、最終的には過去問を解いて実際の出題形式や内容に慣れていくのが鉄板の勉強方法かと思います!
過去問も同じく公式サイトかAmazonをはじめとするECサイトから購入できます。
1冊1年分(夏期+冬期+練習問題少し)なので、試験までにたくさん解いておきたい人は2年分ぐらい買っておくのが良いかもしれません。わたしの場合、市販テキストにも過去問があったので1年分のみ買いました。
過去問は在庫切れになることも多いそうなので、見つけたらできるだけすぐに買っておくのがおすすめです!わたしが購入しようとした時は2025年度版が在庫切れになっていました…。
色彩検定の勉強期間・スケジュールは?

市販テキストを買って本格的に勉強開始したのは半年前ぐらいからでした。ただ毎日しっかり勉強していたわけではなく、週に数回気が向いたらざっくりテキストを読むぐらいだったので、短期間で集中して勉強するなら2~3ヶ月前後でもいけてたかな?という体感です。
実際のスケジュール感はこんなかんじでした。
- 約半年前〜3ヶ月前
-
勉強開始、週に1回ぐらいざっくりテキストを読み始める
- 3ヶ月前〜1ヶ月前
-
週2〜3回、1日1単元を市販テキストで読む
- 1ヶ月前〜
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公式テキスト読み込み+問題演習を開始
- 2週間前〜
-
過去問+公式テキストを毎日1周読む
腰を据えて勉強を始めた3ヶ月前くらいからの1日あたりの勉強時間はだいたい平日1時間ぐらい、直前の1ヶ月は平日1.5時間+土日数時間だったイメージです!
勉強法としてはテキストをしっかり読み込むことを基本に取り組みました。中でも覚えにくいところや手を動かして覚えたい色相環などは実際に書くことで頭に入れています。

ノートに使ったのはiPadのGoodnotesというアプリ✏️かさばらないし書類毎の管理も簡単なので便利です!

色彩検定試験当日の雰囲気・難易度はどんな感じ?

2026年7月時点では色彩検定はマークシート+記述問題形式の試験で、選んだ都道府県の試験会場まで足を運んで受験する必要があります。
受験者は若い人が多めでしたが、学生から社会人まで幅広い年代の人が受けていました。
難易度については、公式テキストを読み込んで過去問をやっておけば困るレベルではなかったです。
一部ちょっと奇問?が出題されているように感じましたが、いわゆる「満点阻止問題」かと思うので割り切って考えていいと思います…。笑
時間も落ち着いて取り組めるぐらいには余裕があり、ひととおり見直しもできました。
当日の注意点としては、試験会場にはスマートウォッチやタイマー機能付きの時計を持ち込めないことです。わたしが受けた会場はたまたま壁掛け時計があったので助かりましたが、必ずあるとは限りません。アナログ式の腕時計や置き時計を準備して持参することをおすすめします!
いきなり色彩検定2級から受験するのはあり?

個人的にはいきなり2級でもありだと思います!
2級と3級は同じ日に試験があるため、併願受験するとかなりしんどいです。以前別の試験で2・3級を同日に受けたときに、同日に2つの試験を受ける大変さを実感したことがあったので今回は2級のみの受験にしました。
資格取得だけが目的ではなく、色彩の知識を教養として身につけたいというのが受験の最大の動機だったので、最終的に2級を目指すなら3級を取得する必要はないと判断したのもあります。
実際に勉強してみると、2級のテキストには3級の内容も含まれている部分が多く、市販のテキストも2・3級まとめて解説しているものがほとんどです。なので3級の内容はどちらにしろ勉強することになるし、いきなり2級から始めても問題ないと感じました!
まとめ
色彩検定を通じて一番大きかったのは、「センス任せのよく分からないもの」だと思っていた配色にはちゃんと型があると気づけたことです。
資格として持っておくことよりも、学んだことが実際の配色の場面で使えるようになったことの方がわたしには大きな収穫でした。デザインをやっている人はもちろん、配色や色彩設計の知識をつけたいと思っている人にはぜひ受けてみてほしい試験です。個人的にも1級も受けてみようか検討中…笑
気になった人は、まずは気軽に取り組みやすい難易度の3級だけでも調べてみることをおすすめします!💡




