
WEBデザインとグラフィックデザインってなにが違うの?



自分にはどっちが向いてる?
デザインの仕事に興味をもったとき、WEBデザイナーかグラフィックデザイナーのどちらを目指すか迷う人は多いのではないでしょうか。
一般論としての違いはよく聞くけど、実際の仕事としてどう違うのかはなかなか分かりにくいですよね。
わたし自身、もともとグラフィックデザイナー志望で制作会社に就職し、現在はWEBとグラフィック両方のデザインを担当しています。この記事では、実際に両方やってみた体験から感じたリアルな違いを紹介したいと思います。
会社やプロジェクトによっても事情が異なることもあるかと思うので、あくまで一般論ではなくいち個人の主観に基づく体験談として読んでもらえると嬉しいです!


- WEBデザインとグラフィックデザインの違いが気になる人
- 自分はWEBとグラフィックどちらに向いているか知りたい人
- 一般論だけでなく経験談がききたい人
WEBデザインとグラフィックデザインの基本的な違い
WEBデザインとグラフィックデザインの基本的な違いとしてよく挙げられるのは、使う色(RGBかCMYKか)・ソフト・媒体などなどです。
| WEB | グラフィック(紙媒体) | |
|---|---|---|
| カラーモード | RGB | CMYK |
| 主に使用するソフト | Figma / Photoshop … | Illustrator / InDesign / Photoshop … |
| 媒体 | WEBサイト・バナーなど | チラシ・カタログなど |
| 表現の幅 | 静止画、動画、音、モーションなど | 静止画のみ |
※案件や企業によって異なる場合もあります。
この記事ではこういった基本的な違いというよりかは、わたしが実際に働いて感じたリアルな違いにフォーカスして紹介していきたいと思います。
実際に両方やってみて感じたWEBデザインとグラフィックデザインの違い


ここからは実際に仕事でやってみて感じた違いについて挙げていきます。
レイアウトの考え方が違う
WEBは基本的に縦に積んで下に伸ばしていく構造でレイアウトもある程度の制約があるため、基本的な型は決まっている印象です(もちろん例外もあります)。
一方グラフィックは、媒体によるレイアウトの制約がないため自由度は高め。
ただしその分、WEBと同じ感覚で縦に積むだけだと単調で目に留まらない仕上がりになってしまう感じです。特に興味がない・目もひかないチラシが家のポストに入っていてもすぐに捨ててしまいますよね。
視線誘導や優先順位などももちろん大切ですが、第一条件として一瞬で興味を惹きつけちゃんと手にとって見てもらえるデザインになることを考慮する必要があるのがグラフィックの難しいところ…。最初はとにかくいろんな本や資料を見てレイアウトのパターンを勉強していました。
同じ「情報を伝えて行動を起こしてもらう」ためのものであっても、デザインを考えるときに使う脳の筋肉の部位が違うような感覚があります💪
デザイン通りに仕上がるかどうかが違う
グラフィックは作ったデザインをそのまま印刷するので、基本的にはデザイン通りに仕上がります。(ただし色はモニターで見た通りにはならないので、印刷を想定した色を作る必要があります。)
一方WEBはPC・スマホ・タブレットなどのデバイスやモニターのウィンドウの幅などの環境によって見え方が変わるので、自分が作ったデザインカンプ通りに仕上がるとは限りません。レスポンシブ対応を考慮しなければいけないのはもちろん、さまざまな環境を想定してデザインを作る必要があります。
進め方とチームの動き方
WEBはディレクター以外にコーダーやエンジニアとも協業することが多く、社内でコミュニケーションを取りながら進めることが多い印象です。コーディングがある程度できるなら共通言語として話しやすくなるので、基礎知識だけでも持っておくとスムーズかと思います。
グラフィックはラフやワイヤーをもらった後は制作を淡々と1人で進めることが多い印象です。ページの多いカタログ冊子などであれば他のデザイナーと分担することもありますが、基本的に社内で発生するのはディレクターとのやりとりぐらいな気がします。
仕事のリズム
どちらも初稿提出からデザイン確定まで、クライアントとのチェックバックが何往復かある点は同じです。
グラフィックの場合は、ひとつのデザインが世に出るまでの期間は1枚もののチラシなどであれば1ヶ月ほどで終わりますが、ページ数が多い冊子などは数ヶ月に渡ります。
WEBの場合は、クライアントからの修正対応に加えて実装後の確認作業もあります。コーダーに接続してからできあがったサイトをデザイナーがチェックして修正依頼、またコーディングで修正対応、それをチェック…というサイクルが何往復かある感じです。サイトが世に出るまでは、ページ数の規模にもよりますがだいたい数ヶ月ほどかかる体感。
チェックが重なったときはWEBの方が忙しくなりがちな感覚ではありますが、タイミングにもよるので一概にどちらの方がとは言い切れません。
チェックと修正への向き合い方
グラフィックは一度印刷すると修正できないので、チェックがとにかく厳しいです。言い回しのルール・カッコや引用符の種類の統一など細かいところまでチェックして、社内で何度も読み合わせ確認してから入稿します。
校正に加えて印刷時の見え方・配置のズレなどデザイン的なミスもチェックするので、入稿のたびにかなり緊張します…。(さらに入稿時のルールもたくさんあります😭)
WEBは公開後に修正できる分、チェックもある程度の粒度でやることが多い印象です。
デザイン以外で必要なスキル
デザイン以外では、WEBならまずはコーディングの知識があると強いです。知らなくても仕事自体はできますが、コーダーやエンジニアやディレクターとのやりとりがスムーズになったり、キャリアの幅が広がったりします。
コーディングはスクール・あるいは本やUdemy・Progateなどの専用教材で勉強するのが手っ取り早いです。
グラフィックは入稿・印刷周りの知識が必須です。最終的に印刷される分、データの作り方・色の作り方・画像の形式など紙媒体特有のルールは結構多いので、WEBデザインとはまた別のものとして学んでおく必要があります。
最初のうちはなかなか慣れないと思うので、何度も見返せるようにガイドブックとして本を1冊持っておくのがおすすめ!
フォントの選択肢の差
WEB制作ではクライアントが契約していない限りAdobe Fontsやモリサワフォントなどの有料フォントは使えません。そのため、大抵の場合はWEBフォントからフォントを選択することになります。
一方グラフィックデザインは使用する側(個人や会社)が契約しているフォントを使うことができるので、フォントの選択肢が広がります。
制作会社に就職してから会社で契約しているモリサワフォントが使えるようになったのですが、種類の多さとクオリティの高さに感動しました😇フォントが好きという人にはグラフィックデザインがおすすめできるかもしれません。
実際に働いてみてギャップはあった?


ここまでは具体的な違いを紹介してきましたが、使う頭の筋肉や制作上のルールは違うものの本質的にはやっていることは同じだと感じています。
とはいえ、実際に働いてみて分かったギャップもありました。
現職では両方担当していますが、もともとは自由な表現ができそうな点に魅力を感じてWEBよりも紙媒体を希望していました。しかし実際に働いて仕事としてのやりがいを感じたのは、自分が仕上げた制作物のクオリティ云々よりも効果が出たかどうかでした。
そうなるとアナリティクスなどのツールがある分、詳しい効果が測定できるWEBの方が成果が分かりやりがいを感じやすい気がしています。(受託制作の場合はクライアントから詳しい数値を聞き出せるとは限りませんが…)
ただ、完全にWEBの方が好きになった!というわけでもありません。出来上がったデザインが印刷されて実際に手に取れるものになる喜びは、紙媒体を扱うグラフィックデザインならではです💫
どちらにもやってみて初めて分かった良い点や大変な点があるので、両方やってよかったと思っています。
自分はWEB・グラフィックどっちが向いてる?


あくまで個人的な印象ですが、それぞれ向いている人はこんなかんじかと思います。
WEBデザインが向いてる人
- 最新技術のキャッチアップが好きな人
- フロントエンドや体験設計にも興味がある人
- 動きや音も使った表現を探求したい人
- 成果を数字で確認したい人
グラフィックデザインが向いてる人
- フォントが好きな人
- 手に取れる形として残るものが作りたい人
- 静止画で自由度の高い表現がしたい人
どっちもやってみるのもおすすめ
個人的にはどちらかに絞らず両方経験してみるのもおすすめです!
わたしは現職ではWEBもグラフィックも両方担当しているのですが、両方やることで気分転換にもなるし、片方の経験がもう片方に活きることも多いです。
迷っている人・両方体験してみたい人はスクールで両方触ってみるのもありだと思います。わたし自身、スクールのカリキュラムでWEB・グラフィック両方の課題を体験したことで、実際に手を動かしながら自分の向き・不向きを考えることができました。
おすすめのスクールは別の記事でまとめているので、気になる方はぜひ読んでみてください!


まとめ
以上、WEBデザインとグラフィックデザインの違いを、実際に両方経験した立場から紹介しました。
どちらが良いかは人によると思うので一概にはいえませんが、少しでも迷っている人の参考になれば嬉しいです!



